何を思ったのか、福沢諭吉の『学問のすゝめ』が気になり、今回この「福沢諭吉の『学問のすゝめ』」という本を手に取りました。
なんで、本編じゃなくて解説書なの?って感じなんですが、『学問のすゝめ』そのものを解読できる読解力と根気を持ち合わせていなかったので、まずは解説書かなっと思ったからです。理由はそれだけです。
まぁタイトルもシンプルですし、出版日も比較的新しかったので、この本を選びました。
ざっくりと本の内容を説明
『学問のすゝめ』自体は、全17編まで出版されていますが、この本では主に初編、そして初編では不明確になっている箇所について随時触れているという感じでした。
初編の中でも、特に触れているのは、「学問とは何か?」「なぜ学ぶ必要があるのか?」「自由(独立)とは何か?」ということでした。
そして、口を酸っぱくして言い続けているのは、「学びなさい」ということ。
福沢諭吉は、なぜ「学ぶこと」を重要視したのか?そして、現代を生きる私たちは、この『学問のすゝめ』から何を学び、何を考えなければいけないのか?
自分たちの人生を他人任せにできない時代だからこそ読みたい内容が詰まっています。
感想
『学問のすゝめ』の前編の説明が読めるのかと思いきや…、実はほぼ初編しか解説されないと言う…。そこはただただがっかりでしたが、初編以外は初編の解説だったり、意見を書いてあるみたいなので、まぁいいかなーって感じで読み進めました。
初編なら初編だけで良かったんですが、内容が行ったり来たりしていて、若干読みにくかった印象もありました。第一章で言っていたことを、第三章でまた話していたり、第一章で言っていることとが、他の章では全然違う解釈をしていたりと、解説書にしては読みにくかったですね。
ただ、一つだけ軸として「勉強せよ」みたいなことがずっと書かれていたのは良かったと思います。毎回毎回、何かにつけて「勉強しようね」と書かれていて、その伝え方が毎回毎回違うだけで、伝えたいことがはっきりしていたのは、読み手として、また初めて『学問のすゝめ』を読む読者としては良かったですね。
また、なぜ福沢諭吉がこんな考えに至ったのか?ということの背景がしっかりと書かれていたのは、『学問のすゝめ』を理解する上ではかなり良かったと思いますね。
なぜ学ぶのか?
これは福沢諭吉の言いたかったことと異なると思いますが、個人的には「物事を判断できるようにするため」だと思っています。
学ぶということは、知識を得ることだけではなく、そこから思考をすること、そして、物事を判断するまでのことを指すと思います。
今、どこの国を見渡しても、知識を得て、思考し、判断できている人は非常に少ないです。メディアからの情報に流され、主張する人の人柄や好き嫌いで判断している人はいますが、一から自分で判断できている人は非常に少ないです。そのため、おかしな政治家が当選し、その政治家によってもたらされた国の動向に、反対すると言うなぞの現象が起きているわけです。
これは政治に限ったことではなて、会社や受験、病気の治療などさまざまな分野について言えると思います。
誰かに判断や行動を任せることはたしかに簡単です。ですが、それではいざとなったときに自分では何もできなくなりますし、結果がどうなるのか?正直わかりません。そうならないためにも、知識を得ること、そして思考し、自ら判断できるように努めることが必要なのではないかと思います。
こんな人に読んでほしい
- 『学問のすゝめ』って何?って方
- 学問って何?って方
- 社会に活かせる知識を学びたいんだけど…?と言う方
- とりあえず若者
という感じです。
現代人は、昔の人に比べ選択肢が多く、一見自由に見えますが、選択肢の多さに悩んでいることはたしかです。その選択肢を上手く捌き、何が必要で、何が不必要なのか?ということを瞬時に判断できるようになるためにも、学問とは何か?なんで学ばなければいけないのか?ということを突き詰めるためにも一度読んでみて欲しいです!
あとがき
「福沢諭吉の『学問のすゝめ』」から得たものは、数の上では少ないです。ですが、その重みはかなりのものでした。
知識は多ければ多いに越したことはないですが、ただ多いだけではダメで、むしろそこから何を考えたのか?そしてどう行動したのか?ということが大切なんですよね。ということを考えれば、まず他のことを学ぶ前にまずこの『学問のすゝめ』の解説書を読むことは良いことだと思いますね。