【感想/哲学】『子どもの難問』素朴な疑問に哲学者たちはどう答えるのか?

どうしてこの本を手に取ったのか未だによく覚えていない。

ただ、この本を手にしたということは、おそらく僕の中にも同じような疑問があるのかもしれないと思ったのかもしれません。それはつまり生きていく上で当然のようになっていることに対する疑問。

たとえば、死や生、心や友だち、神様など、挙げれば切りがない。子どもであれば、純粋に疑問を抱くことも、大人になるにつれて当然のごとく認識してしまう。それがそれだと。それはめんどくさいという気持ち半面、考えてもわからないという諦め半面という感じだろう。

そういった子どもだからこそ抱く疑問。一方で、大人だからこそ考えようともしない疑問について、哲学者の方々がどんな解答をするのか?楽しみながら読むことができました。中には「???」という感じの答えもありましたが、概ね納得。面白かったです。

本の内容

本の内容はこんな感じです。

なぜ生きてるの? 死んだらどうなるの?
誰もが一度はぶつかる素朴だけど本質的な問い。
あまりに根本的すぎてどう考えたらいいかわからない。
手がかりがなく、先に進めなくなってしまったことはありませんか。
日本を代表する哲学者たち(「超」豪華! )が、そんな難問に挑みます。
ふだん、哲学書を開かないあなたにも手にとってほしい、玉手箱のような一冊です。

●この本に登場する22の難問●

ぼくはいつ大人になるの? 熊野純彦/野矢茂樹

死んだらどうなるの? 清水哲郎/雨宮民雄
勉強しなくちゃいけないの? 土屋健二/斎藤慶典
頭がいいとか悪いとかってどういうこと? 大庭健/中島義道
人間は動物の中で特別なの? 一ノ瀬正樹/伊勢田哲治
好きになるってどんなこと? 田島正樹/山内志朗
過去はどこに行っちゃったの? 野家啓一/永井均
なぜ生きてるんだろう? 神崎繁/入不二基義
どうすればほかの人とわかりあえるんだろう? 戸田山和久/古荘真敬
考えるってどうすればいいの? 柏端達也/野矢茂樹
科学でなんでもわかっちゃうの? 伊勢田哲治/柴田正良
悪いことってなに? 大庭健/田島正樹
自分らしいってどういうことだろう? 鷲田清一/熊野純彦
きれいなものはどうしてきれいなの? 神崎繁/鈴木泉
友だちって、いなくちゃいけないもの? 清水哲郎/一ノ瀬正樹
人にやさしくするって、どういうこと? 斎藤慶典/渡辺邦夫
芸術ってなんのためにあるの? 山内志朗/古荘真敬
心ってどこにあるの? 柴田正良/柏端達也
えらいひととえらくない人がいるの? 鷲田清一/野家啓一
神様っているのかなあ? 田島正樹/永井均
哲学者って、何をする人なの? 戸田山和久/入不二基義
幸せって、なんだろう? 土屋賢二/雨宮民雄

(引用 Amazon『子どもの難問』)

素朴だが、今一度考えてみるとやっぱり難しい疑問。ただ、生きていく上で避けては通れないような疑問。

難問といえば難問だが、純粋な疑問といえば純粋な疑問。

その辺の大人ではなく、哲学者だからこそ導き出せる答えがここにある!

感想

思った以上にわかりやすい答えが多く、頷きながら読むことができました。

正直、哲学者の人ってもっと堅苦しくて、重苦しくて、一般ピープルでは理解できないような答えを出してくるんじゃないかと思っていました(笑)でも、子ども向けだからなのか?それとも元々なのか?わかりませんが、かなり目線が低い解答が多かったように感じました。低いと言うよりも、下げてくれたのかもしれませんが、その辺は当事者ではないのでわかりません(笑)

ただ、自分では思いつかないような答えが数多くあって、「たしかにそうだよなー」とか「そうすればよかったのか!」とかって感じで、自分の人生のどこかでつまっていた何かが取れた感じがしました。

普通に生きているならば、少なからず疑問を抱いてもおかしくない問題が多い中で、自分なりに考えたこともなく、ましてや解答なんてすぐできるわけでもない。でも、こうやって改めて「これってどういうことだと思う?」と聞かれると、考えてしまう。考えさせられる。

もちろん、自分の考えが及び、答えが出てくる前に、哲学者の人たちの答えを読んでしまうわけですが、それでも彼らの答えには遠く及ばない。当然と言えば当然かもしれな。ただ、哲学者の言葉を借りないとこの問題に答えられないようでは、いざ子どもに聞かれたときに胸を張って答えられないだろうとも思いました。

人生は疑問の連続であり、思考の連続でもある。もちろん、答えを出すことも忘れてはならない。ただ、答えだけを求め過ぎるのもよくないとも思う。それはテストのような正解があるわけではないからだ。もし、生きている中での疑問に正しい答えがあるなら、みんなそうするだろうし、人生に失敗も屈辱も、挫折もないだろう。

正しい答えがないからこそ、挫折しなければならないし、失敗もしなければならず、屈辱を味わわなければならないんだろうと思います。

人生の難問にいつか胸を張って答えられるようになりたい。そう思わせてくれる本でした。

親子で読んで考えて欲しい

『子どもの難問』というタイトルなので、大人には比較的読みやすいですが、正直子どもには少々難しいように感じます。もちろん、読めないわけではなくて、理解が及ばない可能性があるということです。

人生の難問には、ある程度人生の経験が必要なときがあります。それは何をやってきたかということも大切ですが、それ以上に生きてきた年数も必要です。

なので、子どもだけに読ますのではなく、ぜひ親子で一緒に読んでみて欲しいです。そして、実際に各難問に対して答えを導き出して欲しい。「あーでもない」「こーでもない」と悩んでみてください。

子どもにとって親と何かを考えることは実に楽しく、充実した時間になります。そして、親は悩む子どもの姿を楽しむことができると思います。子どもは悩んで成長する。悩んだ分だけ成長する。であれば、少しでも早くこの本を通して悩みまくってください(笑)

あとがき

あらためて、人生って難しいなーと思いました。ただ、一方で人生ってこうやって楽しむものでもあるんだよなーとも思いました。

よくよく考えてみると、何で生きてるのか?なんで勉強しなきゃいけないのか?頭が良い悪いとかって意味不明ですよね(笑)まぁ知らなくても生きていけますけど、改めて考えてみると不思議で、気持ちが悪い。もちろん、正解はないわけだから、ずっとモヤモヤし続けるのかもしれないけど。それはそれで楽しいと思うんですよね。

人生って命が尽きれば終わりなのは誰しも知ってるけど、思考が止まったら人生の歩みもそこで止まってしまうんじゃないかと思うんですよ。人でありながら人じゃないという感じ。

僕たちは生きてる限り思考停止させちゃいけないと思うんですよ。それは大人子ども関係なく。

そのためにはこういったシンプルかつ身近な問いに対して、しっかりと思考するべきなんじゃないかと思いますね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA