【感想/小説】『最後の晩ごはん ふるさととだし巻き卵』は、どん底に落ちたときに生き方を教えてくれた

「最後の晩ごはん」シリーズの第一弾『最後の晩ごはん ふるさととだし巻き卵』を読みました。

久々にミステリーでもなく、純文学でもない、読みやすく、簡易的な小説を読んだ気がしますが、最後の最後涙があふれました。良い小説でした。

こんなこと書いてます

簡単なあらすじ

イケメン俳優の五十嵐海里(カイリ)は、ねつ造されたスキャンダルによって芸能界を追放される。渦中の人間であるが故に、東京にいることもできず、母親と兄が住む神戸へ向かうことにする。

母親は迎え入れたが、家計を支え、自分の生活を捨ててきた兄に反対され、助けてもらうことができなかった…。

頼りにしていた家族にも見放されいく当てもない海里。そんな彼がコンビニの前で若者たちに襲われているところを救ってくれたのが、夏神留二(なつがみりゅうじ)だった。

夏神は、夜から朝にかけて営業する「ばんめし屋」という定食屋を営んでいる。海里は、芸能界を追放されるまで料理番組をしていたこともあり、「ばんめし屋」を手伝うことに。だが、その店内には異様な光景があった…。

海里は、「ばんめし屋」を通してどう変わっていくのか…?

感想

最初は、正直「日本語がおかしな小説に出会ってしまった…」と落ち込んでいました。どこにでもあるような小説というのか、誰でもかけるような小説かよ…と。

でも、読み進めるとどんどんよくわからない展開になるんですよ。変な幽霊が出てきたり、変な作家や、おかしなメガネと。よくわからない人やモノが出てくるし、それにビビったり、疑問を持ちながらも、なんだかんだ対応している海里や夏神がいるのが面白いんですよね。

最初は「普通だな…」なんて思っていたのに、気づいたらどんどん引き込まれていて、いつの間にか「早く読みたい」「で、どうなるの?」みたいに気にしだすんですよね。

そして、最後の最後に海里の取った行動とその行動に込めた想いがかっこ良すぎて、しかも、それを助けようとする夏神やメガネ(笑)もいい感じなんですよね。

誰しも人生で上手くいかないことがありますよね。でも、そんなときに大事なのって「自分はどういうときに喜びを感じるのか?」ということを認識することだと思うんです。好きな人に喜んでもらう、旅行に行ける、欲しいものが欲しいときに買える、誰かを支援できるなどいろいろあると思います。それを認識できて、それを実行できているのなら、人生の歯車はきっとうまく回るんだろうなーと思わされる作品でした。

さいごに

第一印象と、最後に感じる印象が違うことはよくありますよね。この『最後の晩ごはん ふるさととだし巻き卵』もそんな作品でした。

人生のどん底に落ちたときに、どういう行動に出るのか?誰に出会うのか?そしてどう変わっていくのか?そんなことを小説に考えさせられるとは思いませんでした。良い作品でした。