【感想/絵本】『100万回生きたねこ』から学んだことは、哲学的であり、人生論であり、愛だった。

「100万回生きたねこ」という絵本を久々に読みました。

子どもの頃とは違って感覚で読めたので、いろんなことを学べたと思います。

多くの人にこの絵本を通して、いろんなことを考えて欲しい、いろんなことを感じて欲しいという想いを込めて、感想を書きたいと思います。

絵本のあらすじ

100万回も死んで、100万回も生きたねこがいました。

100万の人がそのねこをかわいがり、100万もの人がそのねこが死んだときに泣きました。

でも、ねこは一度も泣きませんでした。

最後、誰ねこでもなくなったねこは、白いねこと出会います。

そのねこと寄り添い、そのねこの間に子を授かります。そして、白いねこが死んだとき初めてねこは泣きます。泣き止んだねこは、二度と生き返りませんでした…。

感想

大人になって初めてこの「100万回生きたねこ」を読みました。

子どもの頃は、良く母親に読んでもらったり、自分でも読んだりしたんですが、そのときには感じなかったことでも、大人になったからこそ感じることってありますよね。

最初に感じたのは、このねこって100万回生きてきた中では、まだまだ子どもで、100万と1回目にはじめて、大人になれたんだなーってことです。小さい頃には、ただ泣けないねこが、泣けるようになって死んでいくって話だと思っていたんですが、ねこの成長、ねこの考え方の変化を上手く捉えた作品だったんだなと改めて感じましたね。

あと、誰かに愛されるよりも、誰かを愛することの方が生き甲斐なんだろうなってことですね。ねこは100万回も生きていたのに、誰かに愛されることはあっても、その中で一度も誰かを愛したことはなかったんですよね。だから、泣けなかったし、辛くもなかった。

でも、最後自分の愛したねこが死んだときには、涙がかれるまで泣き続けた。そして、死んだ。その後は二度と生き返らなかったということを考えれると、誰かを愛することの大切、誰かを愛することの必要性を上手く描いた作品だとも感じましたね。

【立場・年代別】こんな人に読んで欲しい

絵本の良さは、読む年齢、読む立場、読む環境によって解釈が変わったり、読み方が変わったり、感じ方が変わることだと思っています。(絵本に限らないですかね?)

なので、ぜひいろんな年齢、立場、環境の人に読んで欲しいです。

小学生まで

この年齢は、まだ誰かを本気で好きになるということがありません。好きというよりも、愛と言った方がいいかもしれませんね。一方で、誰かからの愛を受ける年代でもあります。親であり、祖父母でありと、たくさんの方から愛される年齢だと思います。

この年齢、年代の子たちには、ぜひ「自分は誰かから愛されてるんだ」ってことを、この本から学んで欲しいなと思います。学ぶというよりも、感じ取ると言った方がいいかもしれません。

誰かから無償の愛を受けるのは、この年代くらいだと思います。

どんな環境にあろうと、どこかで誰かが愛してくれているんだってことを感じることができれば、きっと何か壁に打ち当たっても乗り越えられると思いますし、強い人間になれると思います。

本気で愛せる人が見つかるまで

年代としては、高校生、大学生、若手社会人あたりでしょうか?

誰かを好きになることはあっても、誰かを本気で愛せるということは、そうそうありませんよね。

僕も「誰かを本気で愛せてる?」と聞かれても、即答できる自信はまだありません。だからなのか、この絵本を通して、「僕にとって最高の人生を送るために、早く本気で愛せる人と一緒になりたい」と心から思いました。

愛してもらう立場から、誰かを愛する立場になることで、責任が増えることは間違いないでしょう。ですが、その責任があるからこそ、頑張ろうと思うわけですし、何かあってもそれを励みにできるんだと思うんですよね。

こればっかりは独り身だと感じにくいことかもしれません。(もちろん人によりますが)

なので、この本を通して、自分も誰かのことを本気で愛せるようになりたいと思える人が少しでも増えたらと思います。

子どもがいる方

僕は自分の子どもを授かったことがないですが、授かったならば無償の愛を注いであげられると思います。

多くの親御さんがそうだと思います。

自分たちの遺伝子を引き継ぎ、どこか自分と似ていて、でも、こうなってほしいという想いもありと葛藤があるかもしれないですが、それでも生きているだけ、成長してくれるだけで、やっぱり嬉しいはずです。

無償の愛というのは、そういうことだと思うんですよね。これは、ねこの死を悼んだ100万人の飼い主と同じだと思います。

自分の子どもだからこそ、いろんなことをさせてあげたいし、いろんなところに連れて行ってあげたい、いろんなことを教えてあげたい、いつまでも一緒にいたい。これってねこの飼い主たちと同じですよね。

自分たちの子どもをちゃんと守ってあげたい、幸せになって欲しいと本気で想えるような親御さんが増えれば、虐待も、虐殺も、捨てることもなくなると思います。そんな世の中にしたいです。

子どもが手を離れた方

いくら子どもを愛していても、子どもはいつか成長して、自分たちの手を離れていきます。そんなときに、本気で愛せる人は側にいますか?

この絵本のねこは、子どもが自分たちの元を離れ、白いねこといつまでも一緒に暮らしたいと思ったんですよね。それまでは、つまらないとか、嫌気がさしていたのにです。

自分が本気で愛すことができる人と、最後の時間を過ごすことができるってそれだけで幸せだと思うんですよね。あなたにはそんな相手がいますか?

あとがき

絵本「100万回生きたねこ」は、絵本でありながら、どこか哲学的な本でした。

よく生きるとは?生きる意味とは?生まれ変わる意味とは?誰かを愛するとは?誰かに愛されるとは?そんなことに対する答えがつまっているように感じました。

読む年齢や立場、上京によってこれほど受け取り方が変わる絵本、本はそれほど多くないと思います。

この本であれば、図書館に行けばあると思いますので、買う必要はありません。ぜひ、気になった方は図書館にいって借りてみてください。(あ、でも、家にあるといつでも読めますよ…)